土地の固定資産税評価
固定資産税評価額と実勢価格の違い|0.7で割る前の確認
固定資産税評価額は、公示地価等の7割を目途に評価
宅地等の固定資産税評価は、地価公示価格の7割を目途に均衡化・適正化が図られています。横浜市も評価方法を公表しています。「すべての土地が、その時点の成約額の70%になる」という意味ではありません。
評価額と現在の成約額は、同じ土地でも時点や目的が違います。建物の評価額は土地と評価方法が違うため、土地・建物合計へ一律に0.7を使う換算もできません。
1,400万円÷0.7=2,000万円は、何を示す計算か
説明用に、土地の固定資産税評価額を1,400万円と仮定します。1,400万円÷0.7=2,000万円は、7割という目途を逆算した参考値です。近隣の実際の売買を調べた査定結果ではありません。
たとえば、比較できる近隣取引から対象地の単価を検討した結果が1,700万円相当だった場合、参考換算2,000万円との差は300万円です。評価時点、道路、面積、造成費などの差を調べます。1,700万円は市場統計ではなく、計算の限界を示す仮定です。
評価額を道路や形状に応じて調整する仕組みと、住宅用地の税負担を軽減する仕組みは別です。入力する欄が違うと、参考値としても意味が変わります。
3年ごとの評価替えと、売買時点のずれ
判例:市場価格より低ければ、評価の誤りは問題ないのか
最高裁第二小法廷の判決・平成24(行ヒ)79号は、東京都府中市内の区分建物の敷地権に関する登録価格が争われた事例です。評価基準による価格と、客観的な交換価値との関係が問題になりました。
その登録された価格の決定は違法となる。
最高裁第二小法廷・2013年7月12日判決、裁判要旨1の結論部分(判決資料)
要旨1では、登録価格が固定資産評価基準によって決定される価格を上回る場合、適正な時価を上回るかどうかにかかわらず違法になるとしています。「市場ではもっと高く売れるはずだから評価方法の確認は不要」とは言えないことを示す判断です。
最高裁は原判決の上告人に関する部分を破棄し、東京高等裁判所へ差し戻しました。税額の返還が最終的に確定したという紹介はできません。現在の個別評価も、判例だけで結論を出さず、適用年度の基準と資料を確認します。判決資料は不動産適正取引推進機構による裁判所資料の再掲です。
評価額に疑問があるとき、売却査定と分けて確認する資料
通知書に載る70%には、宅地評価の水準の話と、商業地等の負担調整の話があります。同じ70%でも計算する段階が違います。課税標準額から税額までの見方は固定資産税評価額と課税標準額の違いで確認できます。
売却を考えるときは、土地の売却相場の調べ方に沿って土地単独の事例を比較します。評価額への不服申立ては、対象事項や期限があるため、所在地の自治体の案内で確認します。
固定資産税評価額と実勢価格に関するよくある質問
固定資産税評価額が2,100万円なら実勢価格は3,000万円ですか?
2,100万円÷0.7=3,000万円は参考換算です。同じ条件の成約を確認した金額ではないため、売却可能額や最低価格としては使いません。
固定資産税評価額と路線価は同じ7割ですか?
固定資産税路線価と、相続税路線価を分けて確認します。相続税路線価の80%程度という目途は別制度です。相続税路線価と実勢価格の違いへまとめています。
出典・公式資料
制度・操作方法は情報確認日時点。掲載の計算例は説明用の仮定であり、特定の土地の評価・税額を示すものではありません。