土地価格しらべ
メニュー

土地売却の税金・費用

相続した土地の売却税金|取得費(しゅとくひ)・所有期間を引き継ぐ計算例

要するに

相続した土地の売却税金は、売却代金から引き継いだ取得費(しゅとくひ)・譲渡費用(じょうとひよう)等を差し引いた利益を基に計算します。土地売却の税金のうち、相続では親の購入時期・購入費の資料を探すことが先です。相続時の評価額を購入費として使うわけではありません。

公開日:情報確認日:

相続した土地の取得費(しゅとくひ)・所有期間は、原則として親から引継ぎ

相続により取得した土地は、亡くなった人の取得費と取得時期を原則として引き継ぎます。相続直後に売却しても、親が長年所有していた土地なら、所有期間の判定で親の取得時までさかのぼります。

相続後に土地を売る際の金額の区別
金額・時期使い方
親の購入費等引き継ぐ取得費の確認材料
親の購入時期長期・短期の所有期間の判定材料
相続税評価額相続税の評価・申告に関する金額
売却代金譲渡所得の収入金額の確認材料

売った年の1月1日時点で所有期間が5年を超えるかどうかで、長期・短期を分けます。説明用に親が1995年に購入、子が2026年に相続・売却なら、原則として1995年の取得時から判定します。

国税庁No.3270:相続や贈与によって取得した土地・建物の取得費と取得の時期。

親が1995年に購入した取得費と取得時期を、子が2026年に相続・売却する際に原則引き継ぐ時系列図
相続した日から所有期間を数え直さない説明用の例。相続税評価額への置換えとは別 画像を拡大

2,000万円で売却、親の取得費(しゅとくひ)が500万円だった場合

説明用に土地単独を2,000万円で売却し、引き継ぐ取得費500万円、譲渡費用100万円、特別控除なし、一般の長期譲渡所得(ちょうきじょうとしょとく)に該当すると仮定します。取得費には何を含めるか、費用は売却のため直接必要かを資料で確認します。

2,000万円−500万円−100万円=課税譲渡所得(じょうとしょとく)1,400万円です。所得税15%・復興特別所得税0.315%・住民税5%の合計20.315%で試算します。

長期譲渡所得1,400万円の税額試算
税目計算試算額
所得税1,400万円×15%2,100,000円
復興特別所得税2,100,000円×2.1%44,100円
住民税1,400万円×5%700,000円
合計1,400万円×20.315%2,844,100円

給与等と分けて計算する税の例です。個別の控除・特例・端数処理・他の所得との関係をすべて反映した納付額ではありません。親の購入時期が5年を超えない場合は、同じ税率を使いません。

国税庁No.3208:長期譲渡所得の税額の計算。

取得費(しゅとくひ)が分からない場合の5%と、書類を探す意味

取得費が分からないときは、売った金額の5%相当額を取得費とする方法があります。実際の取得費が5%相当額より少ない場合にも使えます。5%は利益率や税率ではありません。

同じ2,000万円の売却例で概算取得費を使うと、取得費は100万円、譲渡費用100万円を差し引いた課税譲渡所得は1,800万円です。

取得費の資料の有無による説明用の比較
取得費の前提課税譲渡所得20.315%での税額
親の取得費500万円を確認1,400万円2,844,100円
売却額の5%=100万円を使用1,800万円3,656,700円
試算差400万円812,600円

この例では、取得費の差により税額試算が812,600円変わります。売却後に資料探しを始めるより、親の売買契約書、購入時の仲介料・登記等の領収書、当時の保管資料を先に探します。資料がない取得費を記憶だけで確定して申告しません。

国税庁No.3258:取得費が分からないとき。

相続税を払った場合の取得費加算(しゅとくひかさん)は、期限と配分が重要

相続税の課税を受けた人が、相続等で取得した対象財産を一定期間内に売る場合、相続税の一定額を取得費へ加算できる制度があります。払った相続税全額を任意の土地へ足せる仕組みではありません。

対象期間は、相続開始日の翌日から、相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までです。「相続してから3年以内」とだけ覚えると、正しい期限とずれます。相続税申告書と譲渡日を使い、日付で確認します。

売った財産に対応する相続税額等に基づく配分と限度があり、申告へ計算明細書等を添えます。取得費加算(しゅとくひかさん)と相続空き家の特別控除は同じ物件で併用できないため、金額と要件を比較して選択します。

国税庁No.3267:相続財産を譲渡した場合の取得費の特例。

相続空き家の3,000万円控除は、土地だけの相続とは別

相続した土地なら何でも3,000万円を控除できるわけではありません。亡くなった人が住んでいた一定の家屋と敷地を相続し、建築時期・利用状況・売却期限等の条件を満たす必要があります。家屋と敷地を取得した相続人が3人以上の場合、2024年以後の譲渡では上限が2,000万円となる場合があります。

要件と、本人が住んでいた住宅の控除との違いは土地売却の3,000万円控除で確認します。特例で税額がゼロになる場合も、適用のための確定申告が必要です。

国税庁No.3306:被相続人の居住用財産を売ったときの特例。

相続した土地を売る前に集める資料

  • 取得の資料:親の売買契約書・取得費用の領収書
  • 相続の資料:登記・遺産分割協議書・相続税申告書
  • 売却の資料:売買契約書・仲介料等の領収書
  • 特例の資料:自治体の確認書・解体や耐震工事等の証明
  • 日付の一覧:親の取得日・相続開始日・売却予定日

相続人が複数なら、誰が所有者として売却し、代金をどう分けるかも先に整理します。申告書類と提出手順は土地売却の確定申告、手取り全体は親記事の土地売却の税金・費用へまとめています。

相続した土地の売却税金に関するよくある質問

相続してすぐ土地を売ると短期譲渡になりますか?

相続後の期間だけでは決まりません。原則として亡くなった人の取得時期を引き継ぎ、売却年の1月1日時点で判定します。

相続税評価額が2,000万円なら取得費(しゅとくひ)も2,000万円ですか?

相続税評価額へ取得費を置き換える扱いではありません。親の取得費を原則引き継ぎ、一定の相続税の取得費加算が使えるかは別に確認します。

相続税を払っていなければ売却税もゼロですか?

相続税と売却時の譲渡所得課税は別です。相続税がかからなかった土地でも、売却益があれば取得費・譲渡費用・特例を使って税額を確認します。

出典・公式資料

制度・操作方法は情報確認日時点。掲載の計算例は説明用の仮定であり、特定の土地の評価・税額を示すものではありません。

上へ