土地価格しらべ
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実勢価格(じっせいかかく)と公的評価

公示地価(こうじちか)と実勢価格(じっせいかかく)の違い|何倍かより比較条件を確認

要するに

公示地価(こうじちか)・基準地価(きじゅんちか)から実勢価格へ、一律に1.1倍・2倍と換算することはできません。実勢価格は個々の売買で決まるため、評価日・場所・土地条件をそろえて価格差を読みます。

公開日:情報確認日:

公示地価(こうじちか)・基準地価(きじゅんちか)と実勢価格(じっせいかかく)は、対象と時点が違う

公示地価は1月1日の標準地(ひょうじゅんち)、基準地価は7月1日の基準地(きじゅんち)について評価する価格です。実勢価格は実際の取引で成立した価格を指します。売出価格(うりだしかかく)や査定額を、成約した価格と混同しないことが出発点です。

土地価格を比較するときの対象・時点・資料
価格対象と時点主な確認資料
公示地価標準地・1月1日標準地の詳細・鑑定評価書
基準地価基準地・7月1日都道府県地価調査の地点情報
実勢価格個別物件・取引時点成約資料・不動産取引価格情報

たとえるなら、公示地価は条件をそろえて測った基準のものさし、取引価格は条件の異なる土地を実際に買った金額です。ものさしの目盛りを2倍にしても、接道(せつどう)や面積の違いまでは表せません。

国土交通省:公示価格等の利用上の注意事項。

公示地価(こうじちか)との乖離率(かいりりつ)は、どちらを基準にするかで変わる

以下は説明用の仮定です。同じ時期・似た用途の比較として、公示地価30万円/㎡、取引単価36万円/㎡を使います。実在する同一地点の観測値ではありません。

公示地価に対する取引単価の差は、(36 − 30)÷ 30 × 100 = +20%です。倍率は36 ÷ 30 = 1.2倍になります。

反対に取引単価を基準とすると、(30 − 36)÷ 36 × 100 ≒ −16.7%です。20%と16.7%の違いは、分母の違いによるものです。

面積100㎡と仮定した比較例
指標単価単価×100㎡の参考総額
公示地価30万円/㎡・約99.2万円/坪3,000万円
取引単価36万円/㎡・約119.0万円/坪3,600万円
公示地価を基準にした差+6万円/㎡・+20%+600万円

坪単価(つぼたんか)は㎡単価×400÷121で換算し、小数第1位に丸めています。基準の地点と取引した土地が別なら、+20%を対象地の「値上がり率」とは表現できません。

公示地価30万円/㎡に対し取引単価36万円/㎡なら+20%。取引単価を基準にすると約−16.7%となる比較例
差の割合は分母で変化。別の土地の比較を同一地点の値上がり率にしない説明用の例 画像を拡大

実勢価格(じっせいかかく)が公示地価(こうじちか)の2倍・半分になる場合の確認項目

価格差があるときは、倍率を相場として覚える前に、比較している土地が似ているかを確認します。同じ町内でも、大通り沿いの商業地と住宅地の奥にある土地では利用方法が違います。

  • 時点:1月1日・7月1日と契約日の間隔
  • 用途:住宅地・店舗用地・事業用地の区分
  • 規模:面積・分割のしやすさ・総額の価格帯
  • 道路:幅員・公道と私道・建築上の接道
  • 敷地:形状・高低差・造成や解体の負担
  • 権利・事情:借地権・共有・隣地買増しなどの条件

たとえば、住宅地の標準地30万円/㎡と、店舗として使える幹線道路沿いの取引60万円/㎡を比べた場合、2倍という数字だけでは同じ住宅地の相場を示せません。差額をすべて人気や値上がりに帰する説明もできません。

土地と建物の総額を土地面積で割ると、土地単独の単価より大きく見えることもあります。混在した資料は土地・建物の価格の按分を確認してから比較します。

公示地価(こうじちか)・基準地価(きじゅんちか)を売却相場の参考にする手順

  1. 対象地の住所・地番・面積・道路・用途の整理
  2. 近い用途・条件の標準地と基準地の選定
  3. 評価日と取引時期の照合
  4. 土地単独の取引事例を複数抽出
  5. 単価差の理由と査定根拠の確認

不動産情報ライブラリの取引価格情報は、アンケート等を基に匿名化・加工された情報です。公開される情報だけで、個別物件のすべての事情が分かるわけではありません。

対象地と近い条件の成約資料が少ない場合は、比較できない条件を残したまま1つの金額に決めず、査定で採用した事例と補正理由を尋ねます。売却額の調査全体は自分の土地はいくらで売れるかを調べる方法で確認できます。

国土交通省:不動産価格情報の制度と用語。

公示地価(こうじちか)と実勢価格(じっせいかかく)の差に関するよくある質問

公示地価(こうじちか)より実勢価格(じっせいかかく)が低い土地もありますか?

個別の取引では、公示地価より低い単価になる場合もあります。比較対象の用途・道路・形状・時点が違えば、一律の大小関係にはなりません。

基準地価(きじゅんちか)を1.1倍すれば実勢価格(じっせいかかく)になりますか?

基準地価にも一律の換算倍率はありません。7月1日の基準地と売買する土地の条件を照合します。公示地価と基準地価の制度比較は公示地価・基準地価の違いへまとめています。

東京・23区なら公示地価(こうじちか)の何倍ですか?

東京・23区全体へ同じ倍率を当てはめることはできません。地域・用途・道路・面積を絞った取引と比較します。価格の地域別確認は東京都の土地価格から進められます。

出典・公式資料

制度・操作方法は情報確認日時点。掲載の計算例は説明用の仮定であり、特定の土地の評価・税額を示すものではありません。

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